2017-01-01から1年間の記事一覧

小屋の旅 038(風と小屋)

38.風と小屋 氷見市と高岡市にまたがる海岸沿いは、砂地の畑が広がっていて、昔から盛んに野菜や果物がつくられています。ということは農業用の小屋の一大集積地になっていてもおかしくありません。このへんは、かつて海水浴でお世話になったところなので、…

小屋の旅 037(小屋の冒険)

37.小屋の冒険 金沢方面からの帰途、いつもとちがうルートを通ろうと、津幡からかほく市の山奥に入り、羽咋市に抜けて戻ってきたときに目にした小屋です。奥能登はなんとなく秘境的なムードもあってか、いってみたい気にもなりますが、能登半島でも内灘町か…

小屋の旅 036(休息と小屋)

36.休息と小屋 氷見市の山間部にある小屋ですが、すでに使用されてなく、棚田を飾るモニュメントになっています。石川県は能登との県境の山奥に一カ所だけぽつんと残っている棚田で、よくこんな森のなかに水田を造ろうと思い立ったものだと、感心させられる…

小屋の旅 035(秘境の小屋)

35.秘境の小屋 新潟県と長野県にまたがる豪雪地帯の秘境、秋山郷で見かけた小屋で、“納屋”とも“蔵”とも呼ばれる、いわゆる物置です。窓はあまり広くなく、また、数もそれほど多くありません。窓の少なさはコスト削減の意図もあるでしょうが、モノを保管する…

小屋の旅 034(緑と小屋)

34.緑と小屋 魚津に用事があって、片貝川の上流へ行ったときに見つけた小屋です。朝の7時すぎで、天気はそれほどよくはなかったように思います。露を多く含んだ重い空気、夏の盛りなのにひんやりとした冷気が残る時間帯です。手前の水田は、稲穂の出始めのこ…

小屋の旅 033(金沢の小屋)

33.金沢の小屋 金沢の市街地から少し離れた森本駅の近辺で見かけた小屋です。近くに能楽堂を備えた老舗の温泉旅館があったりしますが、金沢は加賀藩時代から能や謡曲が盛んだったそうで、それが今日、一般市民にまで広く受け継がれているとのことです。この…

小屋の旅 032 (しゃれた小屋)

32.しゃれた小屋 この小屋は、姿といい、色合いといい、見るからにおだやかな表情をしています。どこかゆったりと遠くを見ているかのようでもあり、“緊張と緩和”ではありませんが、副交感神経をここちよく刺激する癒し系タイプの小屋です。風雪が育んだとい…

小屋の旅 031 (村と小屋)

31.村と小屋 1992年に廃校になった氷見市の床鍋小学校です。校舎の一部だけを残し、学校跡地といっしょに公園にでもなっているのでしょうか。床鍋集落は、氷見市でも石川県境のかなり山奥にあり、小学校だった場所は、そんな谷間にひっそりと建っていた学校…

小屋の旅 030 (のんきな舟小屋)

30.のんきな舟小屋 氷見市の海岸沿いに残る舟小屋です。人工物というより、自然発生的な雰囲気をもった小さな砂浜に建つ小屋で、海辺の風景に心地よくとけこんでいます。氷見から能登半島にかけては、かつてはこのような、きわめてのどかな光景がいたるとこ…

小屋の旅 029 (命をつなぐ小屋)

29.命をつなぐ小屋 大切なもの保管しておく「蔵」も、スケール的にみると小さな建物なので、小屋の一種だろうと思います。ただ、蔵による町おこしといった話はよく耳にしますが、小屋によるそのような試みはまったく聞いたことがありません。おなじ小屋でも…

小屋の旅 028 (六甲おろしと小屋)

28.六甲おろしと小屋 この小屋との出会いには忘れられないものがあります。日頃、時間があるときなど、たまに林道をクルマで走ったりすると、よく、この道はどこまで続くのか、ときどき不安になってくることくが多々で、そろそろ引き返そうか、いやいやもう…

小屋の旅 027 (もつれた小屋)

27.もつれた小屋 長野市郊外のリンゴ園で見かけた小屋です。あきらかに自己流による建てかたで、屋根などは普通、ホームセンターにある波トタンを使ったりしますが、この建て主はそのような平凡なやり方をあえて避け、合板で葺き、その上に防水ビニールシー…